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映画『ROCK YOU !』〜レビュー〜 [中世ヨーロッパ・騎士物語]

先日日テレの金曜ロードショーで放映された「ROCK YOU!」。実は以前ブログ友達のkimucoさんに勧めてもらい機会があれば見ようと思っていたんです。ホントに馬上槍試合が見事に再現されていて見ごたえありましたよ!そのぶん突っ込みどころもいろいろありましたが…(笑)。

 この映画は中世ヨーロッパを舞台にした作品で、馬に乗り一対一で槍を構えて衝突する馬上槍試合を題材にしています。製作はアメリカで原題は「A KNIGHT TALE」のようです。たぶん、槍試合の時に観衆がなぜかクイーンの名曲「We will rock you」を歌っているから邦題が「ROCK YOU!」なのでしょう。

物語は低い身分の青年が身分を偽って馬上槍試合に出場するところから始まります。その青年が快進撃の活躍を見せ、一躍スターに。貴婦人とのロマンスあり、ライバルとの対決ありで、話はさながら中世騎士物語のよう。展開はハリウッド的で読めてしまうところはありますが、中世を扱った映画はそう観られないので中世好きの私にはずいぶん楽しめました。

 この作品には映画「ダ・ヴィンチ・コード」で暗殺者シラスを演じたポール・ダベニーも(おそらく『カンタベリ物語』の)ジェフリー・チョーサー役で出演。いきなり素っ裸で出てくる結構テンションの高い役柄。そういえばシラスも鞭打ちのシーンで裸を披露してたな…。コミカルな役でもなかなかいい味を出してましたよ。

 劇中、こちらも身分を偽ってエドワード黒太子が出てきます。彼は実在する人物で14世紀に百年戦争で名を馳せたイングランドの皇太子です。一国の王子が馬上槍試合のような大会に出るなんて一見ありえない設定に見えますが、実はエドワード黒太子は大の馬上槍試合好きだったという記録もあり、これに関してはそうありえないことでもないようです。騎士身分より上の階級しか出られない高級な遊び(?)だったので王侯が出るのもそう珍しくはなかったんですね。

 少し気になったのは主人公が名乗る偽名。吹き替えなので実際にどういっていたかはわかりませんが「ウーリク・フォン・リクテンシュタイン」と言っているように聞こえます。アメリカ映画だから英語読みなのは当然ですが、日本でもリヒテンシュタインで通ってるのにわざわざリクテンシュタインて訳さなくても…、と思ってしまいます。たぶんドイツ語読みでは「ウーリヒ・フォン・リヒテンシュタイン」。

 

ちなみに馬上槍試合については私の記事「中世のトーナメント」に詳しく書いてあります。そちらもどうぞ。

Kimucoさんのブログ:In bethu ingine

ロック・ユー! コレクターズ・エディション

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2004/12/22
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※河口湖キャンプ2は明日更新します。


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コメント 2

kimuko

遅くなりましたが、拙ブログに言及していただき、ありがとうございました。パリよりロンドンの方がサッカー場が、もとい、馬上槍試合会場が大きい、とか他にも突っ込みどころ満載で、歴史映画としてはトンデモの域ですが、槍試合の実際を見れるという意味では、良い映画だと思いました。
by kimuko (2006-08-27 22:59) 

イソップ

コメントありがとうございます。
確かに歴史映画としては見られませんけど、中世の雰囲気は味わえました。
by イソップ (2006-08-28 15:37) 

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