中世への旅 騎士と城 〜ブックレビュー〜 [中世ヨーロッパ・騎士物語]
名著リクエスト復刊だけあって内容も濃く、翻訳もすばらしい本でした。
大学の夏休みの課題で、ヨーロッパの歴史関連の本を一冊読んでくるように、と言われていたのでそのためにと思って読んだのですが、予想以上の名著ぶりでした(笑)。
もともとは西ドイツのギムナージウム高学年生(日本流に言えば高校生ー訳者)用に作られたらしく、日本人の大学生にも細かすぎず、浅すぎない内容で読んでいて様々な発見がありました。
中世ヨーロッパ、とりわけ騎士道の黄金時代と筆者が言うシュタウフェン朝時代のドイツに主軸をしぼって話を展開。中でも騎士の装備や日々の鍛錬の細かい描写は私の興味をそそりました。また、貧しい騎士達は盗賊にも成り下がるという現実もちゃんと書かれていました。代表的な騎士文学のあらすじがいくつか書かれていたのも嬉しかったです。
文章全体が機知に富んでいて翻訳も無理がなく、所々に見られるユーモアも効果的でスラスラと読めました。翻訳物に付き物の読みにくさは全くなかったですね。
夏休みに出会った名著の感想でした。
さ〜、この記事を元にレポート書かなきゃ(笑)!
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