パウロ・コエーリョ『星の巡礼』〜ブックレビュー〜 [霊界・神話・伝説]
パウロ・コエーリョの処女作『星の巡礼』。以前読んだ同作家の『アルケミスト』が面白かったので、もう一冊読んでみようと思って手に取りました。大枠のテーマはどちらも霊的な導きです。
この物語は、キリスト教系の神秘主義組織RAM教団のメンバーである主人公が、スペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道を行きながら、教団の最終試験を受けるという内容。
それにしても、『ロスト・シンボル』を読んだ後に秘密結社の話を読むと、妙に説得力がありますね(苦笑)
旅の過程で、主人公は自己を解放する様々な実習を行い、霊界とシンクロして、時にはアガペを体感します。これらは決まったやり方に則って、言わば意識的にトランス状態を作り出して行うもので、そのやり方も小説の中に記されています。
訳者あとがきや解説を読んだ印象では、この物語は作者本人の体験を元にしているようです。物語の中では、一般的な発想では理解できない現象が数多く起こります。誤解を恐れずに書くなら、例えば幻覚を見たり、幻聴を聴いたり、悪魔と戦ったりといったことです。
どこまでが事実かを判断するのは難しいですが、おそらく大半は(あるいは全部?)作者の身に実際に起こったことでしょう。というか、この内容が全くのデタラメだったら、小説としてあまり面白い内容ではないかなと…(笑)
要するに、この物語にとって重要なのはメッセージであって、この秘密結社を宣伝したいわけでも、奇跡体験をした作者が自慢したいわけでもないと思うんです。だから描写の中にあまり大仰な神秘性が込められていませんし、むしろ事実の解説に走りすぎている気さえします。
メッセージはいたってシンプル。人生をより良く生きるコツのようなものです。作者にとって一番重要なのは、「人生において良き戦いを戦う」にはどうしたらよいか、ということを読者に考えてもらうことなのではないかと私は感じています。
読んでみると、自分ももう少しがんばってみようかなという気持ちになります。みなさんも、パウロの巡礼に励まされてみてはいかがでしょう。
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この物語は、キリスト教系の神秘主義組織RAM教団のメンバーである主人公が、スペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道を行きながら、教団の最終試験を受けるという内容。
それにしても、『ロスト・シンボル』を読んだ後に秘密結社の話を読むと、妙に説得力がありますね(苦笑)
旅の過程で、主人公は自己を解放する様々な実習を行い、霊界とシンクロして、時にはアガペを体感します。これらは決まったやり方に則って、言わば意識的にトランス状態を作り出して行うもので、そのやり方も小説の中に記されています。
訳者あとがきや解説を読んだ印象では、この物語は作者本人の体験を元にしているようです。物語の中では、一般的な発想では理解できない現象が数多く起こります。誤解を恐れずに書くなら、例えば幻覚を見たり、幻聴を聴いたり、悪魔と戦ったりといったことです。
どこまでが事実かを判断するのは難しいですが、おそらく大半は(あるいは全部?)作者の身に実際に起こったことでしょう。というか、この内容が全くのデタラメだったら、小説としてあまり面白い内容ではないかなと…(笑)
要するに、この物語にとって重要なのはメッセージであって、この秘密結社を宣伝したいわけでも、奇跡体験をした作者が自慢したいわけでもないと思うんです。だから描写の中にあまり大仰な神秘性が込められていませんし、むしろ事実の解説に走りすぎている気さえします。
メッセージはいたってシンプル。人生をより良く生きるコツのようなものです。作者にとって一番重要なのは、「人生において良き戦いを戦う」にはどうしたらよいか、ということを読者に考えてもらうことなのではないかと私は感じています。
読んでみると、自分ももう少しがんばってみようかなという気持ちになります。みなさんも、パウロの巡礼に励まされてみてはいかがでしょう。
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2010-06-10 21:48
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