「菊地成孔の粋な夜電波」終了に寄せて [@与太ガラス]
先日、TBSラジオ「菊地成孔の粋な夜電波」の最終回が放送され、8年間に及ぶ番組の歴史に幕を閉じました。まだ頭の中が整理できていませんが、この番組から私は多くの影響を受けてきて、菊地さんのセンスと音楽は、自分の中に死ぬまで息づいていくと確信しています。
菊地さんにとっては他のたくさんの音楽の仕事の一部なのかもしれないと思っていたのですが、最終回の最後にご自身の思いを語られていたのを聴くと、この番組を本当に大切にしていて、菊地さんにとってもう人生の一部になっていたんだというのがわかって、リスナーの一人として本当に嬉しかったです。
「もうおれラジオの人でいいや。『菊地成孔の粋な夜電波』がおれの人生の最高傑作でもいいや」という菊地さんの言葉が、本当に嬉しくて、だからこそ今回の打ち切りはやっぱり辛いなって、TBSバカヤローって、思っちゃいますね。もうそれは仕方のないことなんですけど。
「そりゃ愛しかないでしょ、もう愛しかないですよ、AIしかないですよ」(「菊地成孔の粋な夜電波」最終回より抜粋)
菊地さんの良さって、愛が深いこと。もう愛しかないっていうぐらい愛が溢れてるんです。クセは強いけど、嫌味がなくて、皮肉もほとんどなくて、ストレートに良いものを良いって言う感覚、それでいて圧倒的にオシャレ。ただ合衆国のプレジデントと我が国のプライムミニスターにだけはちょっと厳しいぐらい。
「マジで言うけど、がんばれよTBS」(「菊地成孔の粋な夜電波」最終回より抜粋)
TABOOレーベルのアーティストを紹介してくれたのも菊地さんでした。とりわけ「ものんくる」との出会いは私の人生に新しい彩りを与えてくれました。5月に行われたTABOOレーベルのフェスイベント「GREAT HOLIDAY」に参加した際は、全組素晴らしくて「けもの」や「市川愛」にもはまることになりました。
菊地さんの選曲は、自分に馴染みのないものばかりで、いつも新鮮な驚きを与えてくれました。ソウルやジャズのドープな曲だったり、マイナーでマニアックな世界各国の曲だったり。でも、曲は流さなくても日本のメインストリームにも目を向けていて、最近ではKING&PRINCEを褒めていたり、星野源の「アイデア」を絶賛していたり、良い音楽は分け隔てなく紹介するというスタンスにも共感しました。
最終回のセットリスト、すごいですよ。ここに来て「♪M1.Radio GA GA/QUEEN」「♪M2.That’s What I Like/Bruno Mars」「♪M3.Keep Rolling/謙遜ラヴァーズfeat.山本真由美」(ホームページから抜粋)ですよ。
もう最後にKeep Rolingかけるの反則じゃないですか。菊地さんカメ止め観て泣いてたのかよ〜っていう、しかも観た時に最終回にこの曲かけようって決めたってなんだよも〜っていう。2018年が忘れられない年になっちゃいますよ。
「嘘なんてつかれたって、楽しけりゃそんでいいんだから」(「菊地成孔の粋な夜電波」最終回より抜粋)
この番組で菊地さんに読んで頂いた4通のメール、その時に頂いたオリジナルステッカーは宝物です。菊地さんに自分の言葉が届いたというその一点だけでも、生きていて良かったと思えます。
私にとって、長年聴き続けていたラジオ番組が終わるという経験は、おそらくこれが初めてです。この喪失感は、ちょっと尾を引くかなと思います。でも菊地さんはとにかく文筆も音楽も化け物のように仕事をする人なので、いつだってどこでだって彼の書くものや鳴らす音を読んだり聞いたりすることはできるわけです。だから、ただ立ち止まって喪失を受け止めるだけではダメで、自分から菊地さんに会いに行くぐらいに、向き合い方を変えればいいだけの話なんです。
2018年の大晦日に、一年を振り返る記事を書こうとも思いましたが、自分の中でやはりこの番組へのコメントを書いておかなければいけないという気持ちがありましたので、このタイミングで筆を執りました。2018年の記事は年明けに時間があれば書こうと思います。
この番組に出会えた私は本当に「お引きがお強いですなぁ〜」
菊地成孔の粋な夜電波 | TBSラジオ | 2018/12/29/土 28:00-29:00
http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20181230040000
※radikoで再生可能です。再生開始から24時間以内に合計3時間まで聴取可能です。
放送から1週間以内限定です。
菊地さんにとっては他のたくさんの音楽の仕事の一部なのかもしれないと思っていたのですが、最終回の最後にご自身の思いを語られていたのを聴くと、この番組を本当に大切にしていて、菊地さんにとってもう人生の一部になっていたんだというのがわかって、リスナーの一人として本当に嬉しかったです。
「もうおれラジオの人でいいや。『菊地成孔の粋な夜電波』がおれの人生の最高傑作でもいいや」という菊地さんの言葉が、本当に嬉しくて、だからこそ今回の打ち切りはやっぱり辛いなって、TBSバカヤローって、思っちゃいますね。もうそれは仕方のないことなんですけど。
「そりゃ愛しかないでしょ、もう愛しかないですよ、AIしかないですよ」(「菊地成孔の粋な夜電波」最終回より抜粋)
菊地さんの良さって、愛が深いこと。もう愛しかないっていうぐらい愛が溢れてるんです。クセは強いけど、嫌味がなくて、皮肉もほとんどなくて、ストレートに良いものを良いって言う感覚、それでいて圧倒的にオシャレ。ただ合衆国のプレジデントと我が国のプライムミニスターにだけはちょっと厳しいぐらい。
「マジで言うけど、がんばれよTBS」(「菊地成孔の粋な夜電波」最終回より抜粋)
TABOOレーベルのアーティストを紹介してくれたのも菊地さんでした。とりわけ「ものんくる」との出会いは私の人生に新しい彩りを与えてくれました。5月に行われたTABOOレーベルのフェスイベント「GREAT HOLIDAY」に参加した際は、全組素晴らしくて「けもの」や「市川愛」にもはまることになりました。
菊地さんの選曲は、自分に馴染みのないものばかりで、いつも新鮮な驚きを与えてくれました。ソウルやジャズのドープな曲だったり、マイナーでマニアックな世界各国の曲だったり。でも、曲は流さなくても日本のメインストリームにも目を向けていて、最近ではKING&PRINCEを褒めていたり、星野源の「アイデア」を絶賛していたり、良い音楽は分け隔てなく紹介するというスタンスにも共感しました。
最終回のセットリスト、すごいですよ。ここに来て「♪M1.Radio GA GA/QUEEN」「♪M2.That’s What I Like/Bruno Mars」「♪M3.Keep Rolling/謙遜ラヴァーズfeat.山本真由美」(ホームページから抜粋)ですよ。
もう最後にKeep Rolingかけるの反則じゃないですか。菊地さんカメ止め観て泣いてたのかよ〜っていう、しかも観た時に最終回にこの曲かけようって決めたってなんだよも〜っていう。2018年が忘れられない年になっちゃいますよ。
「嘘なんてつかれたって、楽しけりゃそんでいいんだから」(「菊地成孔の粋な夜電波」最終回より抜粋)
この番組で菊地さんに読んで頂いた4通のメール、その時に頂いたオリジナルステッカーは宝物です。菊地さんに自分の言葉が届いたというその一点だけでも、生きていて良かったと思えます。
私にとって、長年聴き続けていたラジオ番組が終わるという経験は、おそらくこれが初めてです。この喪失感は、ちょっと尾を引くかなと思います。でも菊地さんはとにかく文筆も音楽も化け物のように仕事をする人なので、いつだってどこでだって彼の書くものや鳴らす音を読んだり聞いたりすることはできるわけです。だから、ただ立ち止まって喪失を受け止めるだけではダメで、自分から菊地さんに会いに行くぐらいに、向き合い方を変えればいいだけの話なんです。
2018年の大晦日に、一年を振り返る記事を書こうとも思いましたが、自分の中でやはりこの番組へのコメントを書いておかなければいけないという気持ちがありましたので、このタイミングで筆を執りました。2018年の記事は年明けに時間があれば書こうと思います。
この番組に出会えた私は本当に「お引きがお強いですなぁ〜」
菊地成孔の粋な夜電波 | TBSラジオ | 2018/12/29/土 28:00-29:00
http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20181230040000
※radikoで再生可能です。再生開始から24時間以内に合計3時間まで聴取可能です。
放送から1週間以内限定です。
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