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映画『実りゆく』に涙と笑いが止まらない [アート]

 映画『実りゆく』を劇場で観てきました。話題性としては、タイタンでマネージャーをやっている八木さんが監督した作品で、タイタン所属の芸人まんじゅう大帝国の竹内一希さんが主演を張ったというもの。他にもタイタンの若手が総出演…、まあ、知らない人には誰得なんですが、爆笑問題&まんじゅう大帝国のファンを自称する私にとってはクリーンヒットな作品なわけで。

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 劇場は新宿武蔵野館。りんごの木のオブジェがかわいい。


 この作品、元々「未完成映画予告編大賞」で堤幸彦賞を受賞したことから制作が決まったもので、クラウドファンディングで資金を集めていました。方々で宣伝していたので、私もいっちょカミしようと一万円ほど投資しました。


 物語は長野のりんご農家の息子、松尾実(まつおみのる)を主人公に、東京に出て芸人になる夢を追うのか、実家のりんご農家を継ぐのかという若者の葛藤を描いた青春感動作でした。


 物語の展開も見事なものでしたが、私は人物の描き方が丁寧だったのが印象に残りました。普段は上手くしゃべれないけど、ステージの上では水を得た魚のように流暢に人を笑わせる主人公、同郷から東京へ出て芸人を目指すひねくれたライバル、男でひとつで息子を育ててきた不器用な父、父の恩師であり町内のりんご農家を束ね奉納祭を取り仕切る長老、みんなキャラクターが作り込まれていて、懸命に生きている姿が画面に映っていない部分まで想像できます。


 特に主人公の良き理解者でありライバルでもある芸人役を演じた田中永真さん(まんじゅう大帝国。竹内さんの相方)は素晴らしかったです。もしかしたら素に近いかもしれませんが(笑)、性格の悪い演技が絶妙で、物語のあらゆる伏線に絡む重要な役どころを見事に演じきったと思います。これからまんじゅう大帝国の二人に役者の仕事が増えてもおかしくないかな、なんて思っちゃいますね。


 ネタのパートはちょっと複雑になっていて、主人公のモデルがりんご農家芸人(?)の松尾アトム前派出所(タイタン所属)なので、りんご農家ネタの部分は松尾さんの持ちネタなんですけど、本ネタはまんじゅう大帝国の漫才から抜粋されているんです。元ネタを知っていると、上手く混ぜ込んだなって妙に感心してしまいます。


 ラストシーンは本当に涙を流しながら笑いました。あれは本当に素敵なシーンです。あの芝居ができればまんじゅうは売れます。間違いないです。


 爆笑問題のお二人も、ワンシーンですが良いところで出てきます。ここもラジオリスナーにとっては堪らない演出ですね。


 単純にまんじゅう大帝国のファンだから投資したクラウドファンディングですが、大正解だったと思っています。こんな素敵な映画に出会わせてくれて感謝しかないです。松尾農園のりんごも今から楽しみです。八木監督の次回作…の前に、太田光監督の処女作はまだか〜!

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