タイタンシネマライブ2/27 ウーチャカ不死鳥ライブ

　毎度の事ながらタイタンシネマライブを観てきました。毎度と言いながら、今回はいろいろな面で特別な回でした。まず、コロナ禍での緊急事態宣言を受けて、イベントの終了時間が20時に設定されているため、土曜日にズラして17時半開演というイレギュラー。さらに田中裕二の脳梗塞からの復帰ライブという位置付けでもありました。


　興行の採算がどうかはわかりませんが、土曜日の夕方という時間設定は私にはかなり見やすい時間でした。仕事帰りに急がなくて良いし、帰りもあまり遅くならないし、ありがたいです。ちなみに今回も日比谷での鑑賞。


　出演はタイタンから、ネコニスズ、シティホテル3号室、XXCLUB、ダニエルズ、キュウ、まんじゅう大帝国、脳みそ夫、日本エレキテル連合、ウエストランド、爆笑問題。ゲストがアルコ＆ピース、BOOMER＆プリンプリン。今回はゲストが少なかったですね。それでは気になったネタをいくつか。


　まんじゅう大帝国。好きな食べ物。田中さんがちゃんとツッコミ始めたなぁと思うここ最近のまんじゅう大帝国。竹内さんのおとぼけぶりが際立って分かりやすくなっています。ただ、このコンビは無理にM-1狙わなくてもいいのになぁってちょっと思っちゃう。新調のスーツ。個人的には前を開けてほしいかな。


　キュウ。まきちらしずし。ちょっとした言葉の違和感をゆっくりと増幅させていき、不気味な世界に迷い込ませてくる二人。M-1の決勝に出たら、オール巨人師匠から酷評されそうですけど、見ている方は難しく考えないで笑ってれば良いんですけどね。


　日本エレキテル連合。水！(タイトルを付けづらい)。かなり長尺でじっくりと見せるネタですね。最終的にえげつないオチを付けるから、破天荒なことをやっている印象ですが、構造としては丁寧にフリを重ねて、畳みかけるように突き落とす、巧さのあるネタなんですよね。この設定と内容は、演者が女性でなければ世の中に受け入れられないだろうなって思います。シニックとグロテスクの間を行ったり来たりするヒリヒリ感は、このコンビならではです。


　別の角度からこの山に登っているのが、最近では蛙亭かもしれないですね。岩倉さんの独特の視点とそれを具現化する中野さんの対応力はかなりのモノだと思います。


　アルコ＆ピース。Twitterをはじめたい。二人の人の悪さが良く出ていて、大好きなネタです。あるあるを積み上げて、そこから一気に世界が反転する、劇的な演出もいいですね。


　爆笑問題。時事漫才。やはりメインとなったのは田中さんの病気の話。今回はクリティカルに決まるところが多かったですね。自虐が絡むとパワーが増すイメージがあります。長年爆笑問題を追っている身としては、「マー君おかえり」からの「マーちゃんごめんね」が一番ツボでした。そこから太田さんが「まーごめ」って言って田中さんが大鶴肥満(ママタルト)の解説をしたときは感動しました。そもそも「まーごめ」自体、太田さんが言い続けていなければ成立していないギャグだと私は思っています。


　エンディングトークはまんじゅう大帝国＆八木マネージャー(監督)が出てきて、映画「実りゆく」のブルーリボン賞ノミネート(落選)とDVD化決定の報告をしていました。私は「実りゆく」を見ていたく感動したので、まだ見ていない人はDVDになったら是非見てほしいです。


　このトークの中で、「実りゆく、そこまで売れてないよね」ってくだりがあって、「いや同じタイミングで鬼滅があったから」「それ言い訳になるよね、あのとき鬼滅があったから1位じゃなかったんだって」っていうひと笑いがありました。このときの田中さんですよ。


　「春一番のときみたいなね」。みんなが「え？」ってなって、「春一番、あんなに売れたのに1位取ってないんだよ、たいやきくんがあったから、あんときたいやきくんがずーっと1位だったから」


　会場しーん、ステージ上もしーんとしている中、私はゲラゲラ笑っていました。これ、これが田中さんの真骨頂。たぶんこれ「萌えポイント」なんじゃないかな。そのあとの太田さんの「お前、やっぱり頭まだ…」の一言でその場は成立していました。


　ともあれ、ウーチャカが完全復活してくれて、なによりです。田中裕二がいる日常は平和の象徴みたいなもので、爆笑問題がくだらないことを言っているのが私にとっては最大の心の安定剤なので。くれぐれもお身体に気を付けて、一日でも長く活躍していただきたいです。

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