中世フランスの騎士~ブックレビュー~ [中世ヨーロッパ・騎士物語]
ちょっとマニアックな本で、内容も難しかったので、全部は理解できませんでしたが、何とか読みきりました。作者はフランス人で訳者は新倉俊一さん。
文庫クセジュは初めて読んだんですが、なぜかすごく脱字が多くて困りました。訳し方も私に合わなかった(読書力が足りないだけ)ので初めのうちはかなり読むのに苦労しました。
騎士が身分として確立される過程や、教会と騎士、貴族身分と騎士の関係など内容は幅広く、騎士についてかなり細かいところまでわかりました。一口に騎士と言っても、時代によってさまざまに性格を変えていて、面白いと思ったのは騎士物語の価値観が現実の騎士に影響を与えたというところです。騎士の紋章や騎士団は物語に想を得て生まれてきたというのです。
文学が世の中に与える影響を考えるのも面白いですね。
これからこの本もブログのネタ本になりそうです。
クセジュ文庫は翻訳に難ありありなので、読解力が足りなかったわけではないと思いますよ。ひどい場合はほとんど素人に訳させることもあるようです。また、たとえ翻訳の専門家が翻訳した場合でも、文学が専門であったりすると、歴史学的に問題がある訳語を使いまくったり。更に、おそらく摂っても忙しいんでしょうけど、編集がまずかったり。白水社なのに、残念なことです。結構面白そうな本は多いんですけどねぇ。
by kimuko (2006-06-10 03:45)
ああ、そうなんですか…。もう一冊クセジュの本を買ったんですが、それも読みにくくて今のところ断念しています。タイトルは面白そうなんですけど…。
by イソップ (2006-06-10 08:56)
とりあえず分かるところだけでも読んでみるといいかもしれませんね。クセジュは卒論の参考文献に挙げられるのかな? 指導教官にも夜でしょうけど、かなり微妙そうなので、流し読み、という形でかまわないと思うんですよ。
>タイトルは面白そう
そうなんですよね。商売は上手、という感じです。負けないでがんばってくださいね。
by kimuko (2006-06-10 19:21)
卒論のことまで考えていませんでした(笑)。
何とか流して読んでみます。読まなきゃいけない本が多すぎる…。
by イソップ (2006-06-11 22:24)