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『夢の守り人』〜ブックレビュー〜 [小説・本の紹介]

 「守り人」シリーズの第3弾、『夢の守り人』について話します。


夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)

夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)

  • 作者: 上橋 菜穂子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 文庫



 今回は呪術師トロガイ師の過去が大きくクローズアップされて、物語全体にも重要な役割を果たしていました。それに見習い呪術師タンダも大活躍します。

 これを読んで、タイトルにもありますが〈夢〉について考えました。人は寝ているときに夢を見て、起きているときも夢を目指しますが、生きる上で、夢を持つことって重要なことだと思うんです。どんなにままならないことがあっても、現状を越えた先のことを想像して、それに向かって進んでいくっていうのはある意味で救いになるんじゃないかって。大それたことじゃなくても、何の気なしに先のことを考えるだけでも、それだけで人は生きていけると思うんです。そんなことも考えさせてくれる作品でした。

 さて、前の2作品同様、この作品でも二つの世界の関係が問題となっていましたが、だんだんわかってきたのは、バルサたちのいる世界ではない異世界というのは複数あって、それらがこっちの世界に働きかけてくるのにはそれぞれ一定の周期があるということです。それで、その周期というのは二つの世界の遠近によって説明されます。ここでヨゴ人の扱う〈天道〉とトロガイ師の呪術との融合が図られていくわけですが、こちらの展開は続刊以降ということになりそうです。
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