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『つみきのいえ』とトークショー! 〜アニメーションスタジオCAGEの作品群鑑賞〜 [アート]

 本日は「ROBOT ANIMATION WORKS」と題されたアニメーションの上映会を観てきました。恵比寿の東京都写真美術館で8月21日までやっています。多種多様な短い作品が次々と流れて、とても面白かったです。

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 ROBOTというのは映像制作会社で、あのアカデミー短編アニメーション賞受賞作品『つみきのいえ』を制作した会社ということで一躍有名になりました。ROBOT自体は実写も手がけていますし、映画やテレビ番組、CMなど映像全般を扱う会社のようです。

 今回の上映会は、ROBOTの中の社内ユニット「アニメーションスタジオCAGE」の作品を集めたもの。この「スタジオCAGE」がROBOTのアニメーション制作部門と考えればいいと思います。『つみきのいえ』の監督、加藤久仁生さんもこのユニットに所属しています。

 約1時間の上映会でしたが、毛色の違う作品が短い間隔で流れるので、飽きる余裕もなく、あっという間に終わってしまったという印象でした。今回は「スタジオCAGE」に所属する4人のクリエイターがそれぞれ監督したテレビ番組、CM、ミュージックビデオ、自主制作作品などが上映されたのですが、4人とも同じユニットに所属していながら、まったく違う画風や演出、世界観を持っていて、それぞれの個性が存分に発揮されている作品ばかりでした。

 NHKのデジスタは毎週観ていますが、プロの作品、特にテレビパッケージとして流れるものになると、アマチュアとはひと味違って洗練されているという感じを受けました。一方で、自主制作に近い作品は、まだ作家としての実験心や苦しみが感じられて、一芸術家として自分の表現を突き詰めていきたいという想いがにじみ出ているような作品もありました。『つみきのいえ』はまさにその典型でしょう。

 上映会の後にはその4人の監督によるトークショーが催されました。実はこれが今日予定されていることを、私は今朝まで知らなかったんです。先日江戸東京博物館に行った折りに手に取ったチラシを見ながら、いつ行こうかな〜、と思案していたところに、まさに今日の15:00からの回でトークショーが開催されると書いてあったので、即断で今日行くことに決めたんです(笑)

 トークショーでは、加藤久仁生監督のロカルノ映画祭での裏話や、ROBOTと「スタジオCAGE」の関係、今回上映された作品についての解説などが話されました。やはり日本では独立系のクリエイターが食べていける土壌というのがあまり育っていなくて、「スタジオCAGE」のように制作会社に所属して受注制作をしながら、その合間に自主制作をやっていくのが主流なんだろう、ということはなんとなくわかりました。

 ただ、今回『つみきのいえ』がアカデミー賞を受賞したように、ROBOTがある程度の自由度を持たせて「スタジオCAGE」を傘下に持っているという形態が、アニメーション制作の一つの成功例になるんじゃないかということも語られていました。

 ここら辺は、私も素人なので深入りしたくないのですが、日本が誇るアニメーションの文化は、どんどん発展していってもらいたいものです。
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Nao

短編アニメーション、大好きです♪
山村浩二さんの作品とか大好きで、短編アニメが上映される時には よく足を運んでいます。
「つみきのいえ」 はまだ見ていないのですが、機会があったら見たい作品ですね。
日本のアニメーション文化、これからどう発展していくのか楽しみです。





by Nao (2009-08-17 00:50) 

イソップ

Naoさん、コメント&niceありがとうございます。

短編アニメ、お好きなんですか!
私は本格的にプロの短編アニメを見たのは、今回が初めてだったのですが、いろんな作品が見られるので楽しかったです。
『つみきのいえ』もよかったですよ〜♪

by イソップ (2009-08-17 10:58) 

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