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日米通算2000本安打って… [野球全般]

 メジャーリーグで、松井稼頭央選手の日米通算2000本安打達成のニュースがありました。まずはおめでとうございます。33歳という若さでの2000本安打、どこまで行くのか期待してしまいます。ちなみにこの記録は、イチロー、松井秀喜両選手に続く、史上3人目の快挙だそうです。

 ここで私は疑問を持ちました。果たしてそれは本当だろうかと。日本のプロ野球が始まって以来、たくさんの外国人選手が“助っ人外国人”として日本にやってきました。その大半はアメリカでプレーしていた選手たちです。その中に、日米通算で2000本のヒットを打った選手はいないのでしょうか。「むこうの選手は米日通算だ」という批判はなしですよ(笑)

 そこで、調べてみました。

 とはいっても、これまで日本に来た助っ人外国人は900人を超えます。加えて、私が調べたツールはネット検索だけですし、時間も1時間程度、しかも私の助っ人外国人ボキャブラリーの中で調べた範囲だけですので、かなり取りこぼしはあると思います。もっと情報を持っている方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。

 まずは日本で今でも語り継がれているような、日本球界で活躍した選手を調べてみました。ところが、意外にも調査は難航しました。

 まず、阪神ファンの間では神と崇められたランディ・バース選手はメジャーでのプレー経験がなく、横浜を優勝に導いたロバート・ローズ選手もメジャーではほとんどやっていませんでした。阪急ブレーブスで三冠王を獲得した、あのブーマー選手でさえ日本では1413安打ながら、メジャーでは29安打しか記録していません。

 なかなか該当する選手が見つからない中で、ようやく見つけたのがレロン・リー選手。ロッテで活躍したリー兄弟の兄で、日本球界には1977年から1987年まで在籍しました。メジャーでの成績は404安打でしたが、日本の11年間でなんと1579安打。日米を通算すると1983安打。惜しい! あと21本打っていれば、該当選手になったのに…。

 気を取り直して探していると、今度こそ該当しそうな選手がいました。それは1995年と98年にロッテで活躍したフリオ・フランコ選手。打撃フォームが印象的な選手で、昨年までメキシカンリーグでプレーしていました。御年50歳。彼は、1994年までのメジャー12年間で1992安打を放ち、ロッテに来た1995年に145安打しています。つまり、

 1995年のロッテ在籍中に、フリオ・フランコは日米通算2000本安打を達成していることになるのです!!

 もっとも、1995年は奇しくも野茂英雄がメジャーリーグでデビューした年。そのときは日本のプロ野球とメジャーリーグの記録を合算するなんていう発想はなかったでしょうね。
 また、彼のキャリアは長く、メジャー23年間で2586安打を放っており、メジャーリーグのみでも2000本安打を達成しているため、これをどう考えるかは微妙ですね。

 ちなみに彼は2000年には韓国リーグの三星でプレーしており、そのときの安打数まで合算すると日米韓通算3028安打となります。日米韓で通算3000本安打はかなりレアな記録でしょう。これに到達できる可能性があるのは、イ・スンヨプ選手くらいでしょうか?

 正真正銘、日米通算2000本安打を達成している選手をひとり見つけました。それは、ジャイアンツの人気者ウォーレン・クロマティ選手です。彼はメジャー11年間で通算1104安打、日本では7年間で951安打。日米通算にして2055安打です。日本とメジャーでちょうど半々ぐらいの安打数というのも、この記録のぴったりという感じがしていいですね。

 現在活躍中の選手でも、達成する可能性のある選手はいます。それは近鉄、巨人、オリックスを渡り歩いたタフィー・ローズ選手。メジャー6年間で132安打ながら、日本で2008年までの12年間で1701安打を放ち、通算1833安打。今年、来年の成績次第で日米通算2000本安打達成もありえるのではないでしょうか。

 私の助っ人外国人ボキャブラリーではこの程度が限界でしたが、なんとか2人、日米通算2000本安打を達成している外国人選手を見つけることができました。

 というわけで、冒頭であった松井稼頭央選手が史上3人目の日米通算2000本安打を達成したというニュースは誤りです。正しくは、「日本人で3人目の快挙」です。

 そもそも日米通算2000本安打なんていうのは、日本の名球会への入会規定に2000本安打があって、メジャーに行っちゃったけどすごい選手たちを名球会に入れさせたいという思惑があるから勝手に作っちゃった記録なわけで、MLBでもNPBでも参考記録でしかないんですよね。

 それで日本人にしか意味のない記録だから、史上3人目として数えているのかもしれないですが、事実としてあるものを数えないというのは、納得がいかない気もします。というか、それを言ってしまったらこの企画自体が企画倒れということになるのですが(笑)

 くだらない記事に最後まで付き合ってくださり、どうもありがとうございました。

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わかたか310

確か、1999年-2000年にライオンズに在籍したトニー・フェルナンデスも相当な大物。
米国だけで2000本打ってたかな??
この人は若き日の松井稼頭央に大いなる影響を与えたらしい。

あと、今バファローズのカブレラは海外で何本打ってるのかな??


by わかたか310 (2009-10-27 10:41) 

イソップ

わかたか310さん、コメント&貴重な情報ありがとうございます。

ウィキペディアによると、トニー・フェルナンデスはメジャー通算で2240安打ですね。

アレックス・カブレラの方は、和信(台湾)で98安打、アリゾナ・ダイアモンドバックスで21安打です。

探してみると意外といないものですね…。

by イソップ (2009-10-27 21:01) 

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