伊坂幸太郎『チルドレン』を読了〜ブックレビュー〜 [小説・本の紹介]
伊坂幸太郎さんの短編集『チルドレン』を読みました。作者曰く「短編集のフリをした長編小説」と言うだけあって、それぞれの短編が集まって一つの物語を作っている書き方です。軽快なストーリーで楽な気持ちで読めました。
この小説は五つの短編からなっていますが、すべてに共通して登場する人物と複数の物語に出てくる人物がいます。そのため、短編集と言われなければ、1話完結形式の長編として十分に成立していると思います。
すべての物語に登場するのが、陣内という男。行動が突飛で予想がつかず、言動が断定的で、いい加減な変わった男。彼は常に三人称で語られ、物語はすべて彼に近しい人間の一人称で語られます。ただ、この短編集の本当の主人公は陣内だと断言することもできません。最終的に問題を解決するのは、決まって語り手なのです。
語り手になった人物は自分の遭遇した状況に対して、いつも自己中心的で思い込みの激しい陣内の言葉や行動に振り回されます。しかし、陣内の行動がヒントになって物事が解決へと導かれるのです。それなのに当の本人はそのことにまったく気付かず、すべてが終わった後も一人納得していません。
天性のスーパーサブとでも言うのでしょうか。あるいは奇跡を呼び込む男なのかも知れません。自分本位で他人を迷惑がらせ、変な人と思われるけれども、彼のおかげで救われる。それは陣内という男が自分のために精一杯生きているからなのかも知れません。
あまり上手く表現できませんでしたが、そんな風に思いました。私も誰かによい影響を与えられるような、ひたむきな人間になりたいです。そう思います。
ブログランキング参加中↓をクリック♪
にほんブログ村
この小説は五つの短編からなっていますが、すべてに共通して登場する人物と複数の物語に出てくる人物がいます。そのため、短編集と言われなければ、1話完結形式の長編として十分に成立していると思います。
すべての物語に登場するのが、陣内という男。行動が突飛で予想がつかず、言動が断定的で、いい加減な変わった男。彼は常に三人称で語られ、物語はすべて彼に近しい人間の一人称で語られます。ただ、この短編集の本当の主人公は陣内だと断言することもできません。最終的に問題を解決するのは、決まって語り手なのです。
語り手になった人物は自分の遭遇した状況に対して、いつも自己中心的で思い込みの激しい陣内の言葉や行動に振り回されます。しかし、陣内の行動がヒントになって物事が解決へと導かれるのです。それなのに当の本人はそのことにまったく気付かず、すべてが終わった後も一人納得していません。
天性のスーパーサブとでも言うのでしょうか。あるいは奇跡を呼び込む男なのかも知れません。自分本位で他人を迷惑がらせ、変な人と思われるけれども、彼のおかげで救われる。それは陣内という男が自分のために精一杯生きているからなのかも知れません。
あまり上手く表現できませんでしたが、そんな風に思いました。私も誰かによい影響を与えられるような、ひたむきな人間になりたいです。そう思います。
ブログランキング参加中↓をクリック♪
にほんブログ村
コメント 0