「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」展 鑑賞 [アート]
ご無沙汰しております。冬の12連勤を終え、一息ついているイソップです。
昨日、国立新美術館で開催中(12月23日(日)まで)の「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」を見てきました。大戦中から眠っていた秘蔵の美術品が公開されるとあって、力の入った展示になっていました。
この展覧会はリヒテンシュタイン家という一族の私蔵コレクションによって構成されています。17世紀初頭のリヒテンシュタイン家当主カール1世侯が美術品の収集に力を入れた人物で、彼の代に築いた美術コレクションを核に代々収蔵数を増やしていき、現在では3万点に及ぶ美術品を所有しているというのです。
見どころは宮廷内のサロンを模して美術品が配置された「バロック・サロン」のコーナー。壁面に絵画やタペストリーが掲げられているのはもちろんのこと、漆喰装飾を施した壁や天井画の演出、鏡台や書き物机など当時の調度品も配置されていて、空間としてバロック・サロンを再現していました。
また、展示品の横に付けるキャプションを廃し、説明書きを冊子にまとめている点も雰囲気作りに一役買っていました。あまり見たことがない試みで、とても面白いと感じました。
集まった画家も大御所揃い。ルーベンスの10点を筆頭に、ラファエッロ、レンブラント、ヴァン・ダイク、ブリューゲルといった画家たちの作品が見られました。私がとりわけ引き込まれたのはルーベンスの「キリスト哀悼」でした。十字架から降ろされたイエスの周りに人々が集まり、悲嘆に暮れる姿には劇的な死に対するリアルな悲しみが表現されていました。
全体を通して、とても雰囲気のあるいい展覧会だったと思います。絵画だけでなく、鏡やポット、ソファなどの調度品が多く出展されていたことも、バロックという様式の時代観を理解するのに助けになりました。美術展の空間演出というものに、新しい可能性を感じる展覧会でした。
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昨日、国立新美術館で開催中(12月23日(日)まで)の「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」を見てきました。大戦中から眠っていた秘蔵の美術品が公開されるとあって、力の入った展示になっていました。
この展覧会はリヒテンシュタイン家という一族の私蔵コレクションによって構成されています。17世紀初頭のリヒテンシュタイン家当主カール1世侯が美術品の収集に力を入れた人物で、彼の代に築いた美術コレクションを核に代々収蔵数を増やしていき、現在では3万点に及ぶ美術品を所有しているというのです。
見どころは宮廷内のサロンを模して美術品が配置された「バロック・サロン」のコーナー。壁面に絵画やタペストリーが掲げられているのはもちろんのこと、漆喰装飾を施した壁や天井画の演出、鏡台や書き物机など当時の調度品も配置されていて、空間としてバロック・サロンを再現していました。
また、展示品の横に付けるキャプションを廃し、説明書きを冊子にまとめている点も雰囲気作りに一役買っていました。あまり見たことがない試みで、とても面白いと感じました。
集まった画家も大御所揃い。ルーベンスの10点を筆頭に、ラファエッロ、レンブラント、ヴァン・ダイク、ブリューゲルといった画家たちの作品が見られました。私がとりわけ引き込まれたのはルーベンスの「キリスト哀悼」でした。十字架から降ろされたイエスの周りに人々が集まり、悲嘆に暮れる姿には劇的な死に対するリアルな悲しみが表現されていました。
全体を通して、とても雰囲気のあるいい展覧会だったと思います。絵画だけでなく、鏡やポット、ソファなどの調度品が多く出展されていたことも、バロックという様式の時代観を理解するのに助けになりました。美術展の空間演出というものに、新しい可能性を感じる展覧会でした。
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とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
by 履歴書の添え状 (2014-04-29 17:52)