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映画『コンフィデンスマンJPプリンセス編』鑑賞。インモラルはフィクションの中で。 [アート]

 映画『コンフィデンスマンJPプリンセス編』を観てきました。信用詐欺師の騙し合いをコミカルに描いたコメディ映画第2弾。今回は柄にもなくちょっと泣かせる展開もあり、満足度は高かったです。

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 渋谷のTOHOシネマズで鑑賞。前後左右ひとつずつ空けた感染防止スタイル。


 ちなみに私は前情報ほぼゼロで観ました。いろんな所でプロモーションはやっていたんでしょうけど、どっちみち観に行くつもりだったので、なにも見ないで行きました。たぶんその方が面白いです。だったらなんでこのブログ書いてんだって話ですけど、観たあとにもう一回読んで、感想なんかをコメントしてください(笑)


 ドラマ版から変わらず、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人がメインになって、今回は台湾のフー一族なる大富豪の跡取り争いに参戦します。亡き当主レイモンドの隠し子に仕立て上げたのが身寄りのない詐欺師の娘“コックリ”。ダー子の新しい子猫ちゃんとなったコックリをプリンセスとして潜入させようとするのですが…。さて、ここから先は何を書いてもネタバレになるので、話の筋を書くよりも、役者さんたちの演技について書きましょうか。



 まずは長澤まさみ演じるダー子。MOTHERとは真逆と言っていいような、さわやかで小悪魔で飛び抜けた演技、コメディエンヌとしては同年代では抜きん出た実力ではないでしょうか。作品のテイストに合った表情と、ボケ側に回ったときの器用さに経験を感じます。


 みんな大好き我らがボクちゃん東出昌大。実は本当にプレイボーイだったというプライベートは置いといて、今作もダー子に振り回されながら詐欺に手を貸す正義感モンスターでした。最終盤で彼が見せる演技に一人でツボって笑っていました。


 今や売れっ子のコミックリリーフ、五十嵐こと小手伸也。作品を追うごとにコミカル度が増しているように感じる五十嵐。最初の頃はサポートマンで、出オチのような使われ方だったのに、今作は演出にいじり倒されてる感じで面白かったです。


 そしてコックリを演じた関水渚。これまでこの女優さんを意識したことはありませんでしたが、行き倒れ寸前の詐欺師少女からプリンセス“役”まで、ひとつの作品で幅の広い演技を見せてくれました。彼女の心の動きが、ある意味この作品の肝になっているので、見事な表現力だったと思います。


 前作のヒール、ジェシーこと三浦春馬。彼も作品に素晴らしいスパイスを加えてくれただけに、こればっかりは残念と言うほかありません。


 他には、あれですね、あのー、ビビアン・スーかわいい。うん、これだけ。


 古沢良太監督作品だけに、物語のギミック、トリックは幾重にも積み上げられているので、あーそういう流れか、と察しがつくものから、騙されたっ、と思うものまで様々ありました。笑いのツボは私とかなりマッチしているので、かなり好きです。


 私は倫理的に良くないとされることや犯罪を自ら好んでする人間ではないのですが、そういった行為をヒステリックに糾弾するのも好きではありません。前の記事とも絡みますが、犯罪をする「人格」があるのではなく、犯罪をしなければならない「状態」に陥るのだと思っています。もっとも、このドラマに出て来る詐欺師たちは、詐欺を楽しんでいるように見えるので、これには当てはまらないと思いますが(笑)


 何が言いたいかというと、自分の中でダメだな、苦しいな、って思った時に、自分のインモラルな感情のはけ口として、フィクションがあるべきだと思うんです。実際にはできない、本当ならやっちゃいけないことを、代わりに思いっきり見せてくれるショーとして、ドラマや映画を観たらいいんじゃないかって思います。


 SNSの時代、キレイなものだけを見ようとして、汚い言葉を書き立てる人たちがいます。でも穢れのない人間なんていなくて、自分のケツを見ればわかる通り、汚いものは人間の内側から毎日生み出されています。自分の中に暗い感情があると認めることもデトックスのひとつだと思うんですよね。


 この映画はそれこそ、その黒い感情を自覚した途端に吹き飛ばしてくれる、後味爽快なドラマなので、デトックスには最適じゃないでしょうか。公開してまもないので、安全対策をした上で、観に行ってみてはいかがでしょう。


 あ、これキマッたんじゃない?

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